自民党の派閥パーティーの金を巡る問題で、6日に岸田文雄総理大臣は、派閥の政治資金パーティーを当面自粛することを申し合わせました。ただ、党内からは派閥の収入源がなくなることへの不安も広がっています。
■19日経ってようやく「自粛」…批判の声も
岸田総理:「党として信頼回復に向けての取り組み。これを明らかにするまでは、パーティーの開催を自粛すること」
6日、自民党本部で岸田総理と各派閥の領袖を含む、党幹部7人が政治資金を巡る問題について対応を協議しました。
自民党を揺るがす政治資金パーティーを巡る問題。キックバックを受けたとされる安倍派の議員秘書が、東京地検特捜部から任意の事情聴取を受け、政権に緊張感が走っています。
岸田総理:「党としても強い危機感を持たなければならない。そして、党と党全体として一致結束、これ対応しなければならない。大変重要な課題である。重い課題である」
派閥パーティーの問題が報じられてから、19日経ってようやく決めた「自粛」に批判の声も上がっています。
SNSの声:「自粛するってことは、いずれ再開するってことですよね。なぜ禁止にしないんですか。自粛なんかで誤魔化さないでください」「強い危機感って今更では?ほんとすべてが遅いし、ズレている」
■パーティー券販売のノルマ負担…派閥退会も
政治資金パーティーだけでなく、忘年会や新年会など大規模会合の自粛も決定され、党内は揺れ動いています。
自民党 重鎮議員:「パーティーの自粛は当たり前の話だ。国民はかなり怒っているだろう。派閥のパーティーをやらないというだけでは不十分だ」
自民党関係者:「派閥の収入源がなくなるという意味では、支障があって資金をどう補填するのか。党からの補填がないと、きちんと記載している派閥からは、不満が出るかもしれない」
自民党閣僚経験者:「議員はノルマがなくなるから、パーティーがなくなってほっとしてるんじゃないか。派閥のパーティー券を売るのは、普通なら相当大変なんだよ」
実際、パーティー券の販売ノルマが負担となり、派閥を退会するという桜田義孝議員は、次のように話しました。
自民党・二階派 桜田義孝元五輪担当大臣:「経済的に余裕がなくて、パー券さばくの大変なのですよ。ノルマがね、私の場合は300だったのだけど、300枚というのはね、ちょっと私にはね大変なのですよ」「(Q.600万円?およそ?)あと月5万円の会費と私にとっては、貧乏人にとっては、大変なことなのですよ」
■茂木幹事長「自粛が根本的な解決には…」
一方で、危機感を募らせる声も上がっています。
自民党 中堅議員:「もし現役閣僚、党幹部が逮捕なんてなれば、選挙どころじゃない。『政治とカネの問題』イコール自民党というイメージが広がると、自民党そのものが立っていられないような状況になるかもしれない」
パーティーで政治資金を集めることについても広がる風当り。
自民党 茂木敏充幹事長:「自粛は根本的な解決だとは思っておりません。二度とこういった問題が起こらない、こういう対策をとっていく。これが解決策だと思っておりますけども。その対応策がとられるまでの間は、自粛をするということであります。いずれにしても、透明性を高めることが極めて重要」
(「グッド!モーニング」2023年12月7日放送分より)
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