先週、鹿児島県屋久島沖で起きたアメリカ軍・オスプレイの墜落事故で、行方不明者の捜索が続いています。この捜索が、地元の漁業にも影響を及ぼしています。
■地元漁師から悲鳴も…行方不明者の捜索続く
墜落から4日が経過し、乗組員7人の捜索が3日も懸命に続けられました。現場周辺には、原子力空母「カール・ビンソン」も派遣されました。
アメリカ空軍は、救助されて死亡が確認された乗組員は、沖縄県の嘉手納基地に所属するジェイコブ・ガリハー軍曹(24)だと明らかにしました。
日米が連携し、なお続く行方不明者の捜索ですが、地元の漁師からは悲鳴が上がっています。
シマアジ漁師 中島正道さん:「自衛隊の艦船とか、海上保安庁の船とかがずっと、29日以来、周りを捜索しているので。その合間を縫うようにではないけど、普段とは全然違う状態で漁をしている」
■シマアジ漁再開も…地元漁師が抱く懸念
オスプレイが墜落した沿岸では、シマアジの漁が始まったばかりでした。
高級魚のシマアジは1キロ5000円前後で取り引きされ、11月下旬から12月末までの今がまさに漁の最盛期ですが、中島さんは懸念を抱いています。
中島さん:「シマアジは割と繊細な魚なので、大きな艦船のスクリューの音とか、エンジンの音とかで(エサの) 食いが悪くなるのではという懸念がある」
オスプレイ墜落後、シマアジ漁は止まっていましたが、2日から再開されました。しかし、捜索で生じる音の影響もあってか、中島さんは漁獲量は満足できるものではないといいます。
中島さん:「(シマアジ漁は)年末の一番あてにしていた漁なので、それがとれなくなると、少なくなると困りますね」
4日、屋久島町と漁協の意見交換会が開催され、現在の捜索状況について、町側が説明する予定です。
(「グッド!モーニング」2023年12月4日放送分より)
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