■ヒグマ生息8000頭 地域に根付く
東欧のルーマニアは国土の約5%が自然保護地区です。ヒグマは8000頭ほど生息。ロシア以外では、ヨーロッパ最大のヒグマの生息地で、いわば「ヒグマ大国」です。年末年始には伝統のクマ祭りが行われるほど地域にクマが根差しています。
「クマストリート」と呼ばれる通りではヒグマが度々、出没。車が通り過ぎる瞬間、ヒグマが驚きの行動に…。上体を起こして前脚を高く上げたのです。人間に向かって合図しているかのようです。
撮影者:「食べ物を欲しがっている。与えたらダメ」
車の窓に鋭い爪を引っ掛け、車内の様子をうかがっています。ヒグマが観光資源にもなっているルーマニア。人との距離が近いことで、深刻な問題が起きています。
親子のクマが狙ったのはピクニックの食べ物です。
撮影者:「リュックの中の食べ物をすべて出している」
日本でも今年、山の餌(えさ)が不足していることで、市街地に出没するアーバン・ベアが増えています。
ルーマニアは地球温暖化で冬が短くなってきていて、その影響でヒグマが餌を求め、人の生活圏に侵入してくる時間がより長くなっていると現地の専門家は指摘しています。
クラクションを鳴らし続けてもヒグマは目の前の食べ物に執着して動きません。人に被害が及ぼす危険も増しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp