三重県志摩市の漁港に大量の小魚が漂着し、関係者が回収作業に追われています。
志摩市の波切漁港。水面が真っ白になっていますが、すべて小魚の死がいです。
漂着したのは「カタボシイワシ」といわれるニシンの仲間の魚です。
12日から死がいが海面に浮くようになり、志摩市によるとその量は少なくとも50トン以上になるということです。
「きのうより3倍くらいに増えている。下に沈んでいたのが浮いてくるから」(地元の漁師 80代)
Q.80年この地域にいて漂着はあったか?(記者)
「なかった。今までは」(地元の漁師 80代)
引き揚げ作業に追われる
14日は地元の漁師だけでなく、志摩市の職員らもボランティアとして訪れ、朝から魚を引き揚げていました。
「臭いがすごく出ていて、窓を閉めていても家の中が臭ったりする。干物は天日干しなので干しているものが心配です」(近くで干物店を営む人)
実際に近くで嗅いでみると――
「一般的な魚の生臭さとは違った鼻を刺す臭いがします」(記者)
三重県水産研究所のによりますと、今回の大量の漂着は、カタボシイワシが大きな魚に追われ狭い漁港に逃げ込み、酸素が足りなくなり窒息死してしまったのではないかと推察しています。
魚の死骸はまだ増えていて、漁業への影響やいつ引き揚げ作業が終わるかは不透明です。
「今日中に撤去は終わらないと思う。たぶん今週いっぱいまでしばらくは作業が続く」(ボランティア)
引き上げた魚は市の清掃センターで処理するほか、再利用できるよう肥料を製造するメーカーにも搬入されているということです。
(12月14日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)