京都アニメーション放火殺人事件の裁判で6日初めて被告が遺族に謝罪しました。京都アニメーション第一スタジオに ガソリンを撒き放火し、36人を殺害したなどの罪に問われている青葉真司被告の21回目の公判、検察からの被告人質問で青葉被告は 「遺族や被害者に対して今思うことは」 という質問に対し、「申し訳 ございませんでした、という言葉しか出てこない」と9月に始まった今回の裁判で初めて謝罪の言葉を口にしました。 その後遺族から京アニに対しての思いを聞かれると 「愛深けりゃ憎しみ大きいという感じで、何も感じていなければこんなことは起こしていない」と述べました。実に21回目の公判で初めて謝罪した青葉被告。ここからは京都地裁で取材中の大橋記者に6日の法廷の様子を伝えてもらいます。
【記者】 青葉被告は「裁判官や検察の質問に 答えることが 自分の責務」 と述べていて、裁判開始当初から質問にはきちんと受け答えをしていました。 ただ11月27日の被告人質問では、一転して被害者の方たちの意見陳述が終わるまで、すべての質問への回答を差し控えると態度を変えました。
6日の裁判では、弁護士からの自らの体の状態などについての質問には顔を上げよどみなく答えていましたが、検察官から被害者に対しての思いを聞かれた際は大きくうなだれて、かなり考えこんだ末に「申し訳ございませんでした」と被害者の方たちに初めて謝罪を口にしました。また、検察官から遺族から極刑を望む声が 上がっていることについて指摘されると 青葉被告は「それで償う部分はあると思う」 とも述べました。
青葉被告の裁判は明日の論告・求刑を経て来年1月25日に判決が言い渡される予定です。 以上、京都地裁前からでした。