能登半島地震の発生から約72時間が経過した1月4日午後4時半ごろ、石川県輪島市の倒壊した住宅から80代の女性が救助されました。
女性は意識があり、病院に運ばれたということです。救助にあたったのは大阪府内の消防から派遣された緊急消防援助隊でした。長期的な活動に向け、大阪からは5日、交代の消防隊員らが輪島市に向けて出発しました。大阪の緊急消防援助隊ではこれまでに人命救助を約70件行い、8人を救助したものの、6人は心肺停止の状態だったということです。
一方、京都では、石川県珠洲市で活動した京都市の消防隊が戻り、倒壊した住宅から79歳の男性を救助した時の様子を報告しました。
(報告する京都市消防局の隊員)「呼びかけには声・反応がありませんでした。何かをたたくどんどんという音がわずかに聞こえました。その場所で全隊で重量物を排除しました。手を拝見すると、真っ赤になっていました。声は出せないけど懸命にどんどんと最後の力を振り絞って懸命にたたいたのではないか」
被災者も不安は尽きません。「お店はもう全部だめですよね」こう話すのは、珠洲市で和菓子店を営む多間淳子さん(70代)。店内ではショーケースが倒れ、元の姿がわからないほどものが散乱していました。
お店は2022年に能登半島を襲った震度6弱の地震でも被災。店先のガラスが割れるなどの被害から立ち直り、営業を続けていた最中でした。約100年続く老舗の和菓子店。伝統の味を守ってきた大切な調理器具も壊れました。
(多間淳子さん)「よかったよかった、こんだけだけでも」
そんな中、変わり果てた工房の中で見つかったあるもの。箱に入っていたのは、カステラ生地の中にあんこが入った珠洲地域の銘菓「太鼓饅頭」です。お正月用に作っていたものが、きれいな状態で見つかりました。見つかった饅頭は避難所に届けられました。
(多間淳子さん)「これがこのおまんじゅうを焼く焼き台です。この型で、ここで焼くんですよ。(Q太鼓饅頭はもしかしたら?)できるかも、これがいきてるから、これがあるし」
5日朝の被災地では、名古屋から11時間かけて炊き出しにやってきた人たちが暖かい野菜スープなどを振る舞う姿も見られました。
(被災者)「みんなが大変なので、一生懸命がんばりたいと思います。(炊き出しは)そりゃありがたいです。みなさん待っているので」
石川県内では死者が94人、安否不明者が222人に上っていて、現在も停電や断水などライフラインの復旧は進んでいません。
▼MBS NEWS HP
https://www.mbs.jp/news/
▼最新ニュースや特集を毎日配信 チャンネル登録お願いします!
https://www.youtube.com/c/MBSnewsCH?s...
#能登半島 #地震 #輪島市 #石川 #和菓子店 #MBSニュース #毎日放送