14日午前、秋田県にあるJAXAのロケット実験場で、次世代型の小型ロケット「イプシロンSロケット」のモーターの燃焼実験中に爆発が起きました。実験開始から57秒後に起きた爆発。JAXAの担当者は「圧力容器が破壊に至ったのではないか」と分析しています。
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午前9時頃に始まった実験。勢いよく吹き出ている炎と煙は異常ではなく、実験が順調に進んでいる様子でした。多くのカメラが、600メートルほど離れた場所でその様子を撮影していました。
すると、実験開始から57秒後、突然、建物の屋根が吹き飛び、辺りを炎と黒煙が覆い尽くしました。破片は、海へ、勢いよく飛び散りました。
現場で撮影していた人
「どよめきが起こるような“え、今の大丈夫?”みたいな」
「あ、これは大変だ、という感じ」
「(他の人は)足もとに少し風(爆風)を感じるようなこともあったと。私はそれどころではなかった」
周辺に響き渡った、爆発音。
近所の住民
「いつもはゴーっと鳴ってスッと止まるんだよね」
「ドーンって鳴ったじゃん。『あ、終わった』って」
――――失敗したなと?
近所の住民
「うん」
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JAXAのロケット実験場で起きた爆発。空から見ると、実験場の屋根と壁は破壊されていました。火は約2時間後に消し止められ、けが人はいませんでした。
今回、行われていたのは、次世代型の小型ロケット「イプシロンS」のモーターの燃焼実験。「第2段モーター」と呼ばれる部分が、着火後に想定通り推力が発揮されるのかなどを調べる実験が行われていました。
来年度以降の打ち上げを目指しているイプシロンS。打ち上げに成功すると、小型の人工衛星などを、低コストで宇宙に運ぶことができるようになり、今後、民間の企業が宇宙産業に参入しやすくなったり、宇宙研究をより加速させたりする可能性があるため、開発が期待されています。
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今回、失敗に終わった実験。JAXAは、現段階での原因の可能性について、言及しました。
JAXAイプシロンロケット プロジェクトチーム 井本隆行さん
「モーターには圧力がかかっておりますので、それが解放されたのではないか。つまり圧力容器が破壊に至ったのではないかと推定」
つまり、どういうことなのか-。
ロケット工学を研究する大阪産業大学・機械工学科 田原弘一教授
「イプシロンSロケットは“花火に火をつけるイメージ”で、固体燃料を詰めているケースと、その下にノズルがある」
「火をつけると自発的に燃焼が進んで、どんどん圧力・温度が上がる」
「燃焼室のケースが、圧力・温度に耐えられなくなって爆発した」
JAXAは今後、原因究明を行い、早急に再度実験を行いたいとしています。
(2023年7月14日放送「news every.」より)
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