自民党・安倍派を巡る裏金問題です。
■4大臣を更迭「けじめをつける」
安倍派側への強制捜査が近いとされるなか、次々と総理官邸に姿を見せる安倍派所属の大臣たち。
宮下農林水産大臣:「後ほど、またお答えします」「(Q.辞表を提出?)後ほど、またお答えします」
いずれも懐には辞表を携えていたとみられます。
西村経済産業大臣:「(Q.今、官房長官に会われたということで?)ただ今、松野官房長官に私の辞表を提出して参りました。捜査も行われているというなかで、けじめをつけなきゃいけないと」
政治資金パーティーを巡る裏金疑惑を受けて岸田総理大臣は安倍派の大臣4人を事実上、更迭しました。
鈴木総務大臣:「(Q.鈴木大臣はキックバックはなかったということなんですけど?)清和(安倍派)としては、ここはしっかり身を引いてやっていかなきゃいけないなと思っています」「(Q.松野長官から何か言葉はありましたか?)『まぁ頑張ってやっていこう』という話はありました」
その松野官房長官も政権を離れます。
松野官房長官:「(Q.西村大臣は『捜査当局から求めがあれば全面的に協力していく』と述べました。長官も同様の考えか?)お答えは差し控えさせていただきたいと思います」
キックバックはなかったとしていた鈴木総務大臣ですが、辞表提出後、一転してキックバックを認めるまさかの展開に…。
鈴木総務大臣:「ほんのわずかあるようでありますが、ただ私としては、そういうふうな意識でもらったわけではないし」
結局、岸田政権にいた安倍派15人のうち10人が辞表を提出。さらに安倍派所属の補佐官も…。
辞表を提出した自民党安倍派 上野通子総理補佐官:「政務官と補佐官は希望であれば残ってよろしいというお話もいただきましたが、やっぱり連帯責任ということもあるので、ここで私が身を引くということも当然であると」
判断が委ねられていた政務官と補佐官は合わせて3人、自ら辞表を提出しました。
■「しゃべるなしゃべるな」揺れる安倍派
その安倍派も一枚岩ではありません。パーティー券の販売ノルマを超えた収入を所属議員側にキックバックし、収支報告書に記載せずに裏金化していたとされる疑惑。13日、安倍派所属の議員が派閥から「収支報告書には書くな」と指示され、それについて「しゃべるなと言われた」と暴露しました。
自民党 安倍派 宮澤防衛副大臣:「はっきり申し上げます。『しゃべるな、しゃべるな』これですよ」「(Q.しゃべるなというのは誰から?)派閥の方からでございます」
箝口令(かんこうれい)について安倍派幹部は…。
自民党 安倍派 塩谷座長:「(Q.派閥から箝口令が敷かれていたという話があるが?)特にそういうことはありません」
■安倍派内紛糾「松野さん可哀想」
自民党 安倍派関係者:「松野さんがあれだけ一生懸命、黙って頑張ったのに、こうも軽々しく言われたら可哀想だ」
東京地検特捜部は不正が組織的に行われた可能性があるとみて、すでに議員の秘書や会計責任者らへの任意聴取を行っています。
岸田政権は最大の危機を迎えています。
政治部 与党担当 平井雄也記者:「そもそも支持率の低下とともに岸田総理の求心力が落ちているなかで安倍派の閣僚や幹部を更迭し、政権の不安定さは増すことになります。世耕さんは今後の政権への協力について『安倍路線を継承する限りは協力する』と話しています。それはつまり岸田政権への脅しともとられ、局面によっては一気に反岸田に動く可能性を残したように思われます」
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