神奈川県・川崎市にある、こども食堂「じぃーじぃーず」 。店主は62歳の宮田明さん。
銀座の飲食店でも働いたことのある、この道40年以上のベテラン料理人。
2年前に定年退職し、退職金を全部つぎ込んで、この店を作った。
「うちは普通の飲食店」だという宮田さん。
店名に“子ども食堂”とつけてはいるが、経済的に厳しい子だけでなく
どんな子どもたちでも、みんなが気軽に来られる場所を作りたい、と考えている。
店は1年間ほぼ休みなし。さらに1日3食提供できるよう、朝昼晩、店を開けている。
昼と夜は同じ日替わりメニューで300円。朝はうどんとご飯のセットで、子どもは無料だ。
昼どき、入ってきたのは、小学3年生と5年生の3人組。
両親が共働きだから、昼ごはんが必要な時は、ほぼ毎日ここで食べている。
子どもだけで来ることができて、カレーがおいしいから通っているという。
以前は食べこぼしがひどかったものの、最近はキレイに食べているのを見て
宮田さんは、子どもたちの成長も感じているそう。
7月、近所の小学校が終業式を迎え、お昼過ぎ…店は満席に。
もし、子どもがお金をもっていなくても大丈夫。店にはとっておきの“チケット”がある。
実は…店を応援したいと思った大人のお客さんが、チケットを事前に購入し、食事代を先払いしているのだ。
これを使えば、様々な事情でお金が払えない子どもたちも食事することができる。
チケットを使ったら、お礼を書くのが店のルール。「助かりました」「こども食堂 おいしいよ」
ちなみに、協力したいという大人が多すぎて、今はチケットの販売を、ちょっと休止中なんだそう。
宮田さんが作りたかったのは「誰もが自由に過ごせる場所」
経営的には決して楽ではないというが…「自分の思いが子どもの笑顔につながれば、それが給料だと思っている」と
いま、かけがえのない毎日を送っている。
(2023年10月20日放送「news every.」より)
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