最大震度7を観測した能登半島地震による死者は84人となり、さらに石川県は安否がわかっていない人について179人と発表した。
道路をふさぐように倒壊した、いくつもの住宅。
石川県能登半島の被災地では5日、生存率が下がるとされる「72時間の壁」が迫る中、懸命の捜索活動が行われた。
「おばあちゃん来たよ」と住宅の床下に潜り声を掛ける消防隊員。
石川・輪島市では2階建て住宅の1階部分が崩落し、80代の女性が下敷きに。
応援で駆け付けた大阪市消防局の隊員らによる救助活動が行われた。
隊員らが声を掛ける中、発生から72時間直後の午後4時28分女性を無事救出。
女性は呼び掛けにも応答があり、市内の病院に搬送された。
発災から72時間が迫る中、多くの渋滞が倒壊している穴水町でも必死の救助活動、そして捜索活動が行われた。
石川・穴水町では、倒壊した住宅にいたとみられる60代の夫婦と孫の13歳の少年が行方不明に。
懸命な捜索が、午後4時まで行われたが発見に至らず、6日朝から再び捜索が行われる見込み。
石川県によると、県内の死者は84人、安否不明者は午後6時現在で179人にのぼっている。
輪島市の惣領町では、地震により道が寸断され、支援の届いていない地区もたくさんあるという。
寸断された道路を歩いて移動する住民たちも見られ、被害の全貌がつかめぬ中、孤立集落の状況も深刻。
輪島市の惣領町の住民は、「水道も電気も来ていないし、道路が陥没したり、でこぼこになっていて奥はもう行けない。(救援物資は届いている?)いまのところは届いていない。自分たちの冷凍食品とかいろんな食材を持ち寄って、町内でなんとかやっています」と話した。
道路網が寸断されている状況を受け、自衛隊は救助活動で使う重機などを海上輸送し、輪島市でホーバークラフト型の揚陸艇による陸揚げ作業を行った。
自衛隊はこれまでも、被災地で2,000人が活動していたが、4,600人に増強した。
木原防衛相「ここを正念場ととらえて、全力で人命救助活動を実施いたします」
陸揚げした重機などは、通行が困難になっている道路の整備を行いながら、輪島市の救助現場などに向かう予定。
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