看板が出ていなかったり、住所が非公開で地図アプリでも検索できなかったり。来店するまでに手間のかかる店が今、人気となっています。
■ドアを開けて驚き!まさかの飲食店
癖になる辛さで人気の火鍋。東京・渋谷区の「中村玄」で一番人気の料理です。
20代利用客:「本格的ですね。美味しいです」
こちらの中華料理店には、ある特徴があります。店があるのはマンションの一室で、階段を上って店の前まで来てみると、看板もなく、一見普通の部屋のようです。
しかし、ドアを開けると、突如として飲食店らしいカウンターやテーブル席が現れます。
30代利用客:「戸惑いました、最初は。この入り口、本当に大丈夫かなって思いながら入ったって感じです」
20代利用客:「入ったらちゃんとした中華料理店で。火鍋がすごく本格的で、おいしい」
マンションのドアを開けると、まさかの飲食店だというサプライズを楽しめる点が、口コミで広がりました。
■会員権は不定期販売…来店意欲かきたてる
あえて、たどり着きづらくする仕組みを作っている店は、他にもあります。
東京・新宿区のビルの一室にある「remake easy」の外には看板が出ておらず、入り口にのみ名前が書かれています。
この空間で提供されているのは、パフェです。毎月変わる季節限定のパフェやイチゴをふんだんに使ったパフェなどが人気です。
20代利用客:「お店の素性明かさないっていうところが、すごくシークレットな感じがあって、やっぱりそこに来られるのは非現実的。まず雰囲気がなんかぜいたくだなって思って、空気から美味しいみたいな」
店は住所が非公開で、地図アプリでも検索できません。訪問するには会員権を購入するか、会員に同伴する必要があります。
20代利用客:「限定とかひかれちゃうタイプなので、ひかれましたね」「ちょっとワクワクしますね」
そんな知る人ぞ知るお店、利用客はどこから情報を得ているのでしょうか。
20代利用客:「インスタグラマーがここおいしいよって言ってて」
株式会社movのアンケートによると、若い世代はインスタグラムなどのSNSを使って飲食店を探すことが多く、SNS検索が検索エンジンに次いで二番目となっています。
この店もSNSを中心に口コミで人気を集めていて、開業から3年が経った今も会員権の募集開始をすると、すぐに定員に達してしまうといいます。
代表取締役 林巨樹さん:「コロナ禍で行列を作ったり、お酒を飲んだり、人が集まったりできなくなってしまった。そういったなかで、我々はクローズドな空間で、気の知れた人たち、友人と少人数でパフェとお酒を楽しむという、まるで大人の隠れ家のようなコンセプトを打ち出したので、そこがコロナ禍ではハマっていた」
会員権はSNSやクラウドファンディングで不定期に販売されています。あえて、その手間を設けることが来店意欲をかきたてるといいます。
林代表取締役:「ハードルをいくつも壁を作っておくと、実際それをくぐってたどり着いた方は見事にターゲットがはまった方なので、会員さんも楽しんでもらえるような、僕らも良いものを提供できる」
(「グッド!モーニング」2023年12月18日放送分より)
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