中国政府はきょうから、EV=電気自動車のバッテリーの材料になる黒鉛の輸出規制を開始しました。
中国商務省報道官
「12月1日をもって、黒鉛の輸出規制を実施します」
中国政府がきょうから輸出を規制するのは、EVに搭載するバッテリーとして使われるリチウムイオン電池の材料となる黒鉛とその関連品目です。
この黒鉛はミサイルの部品などにも使われるもので、中国は世界全体の62%の生産を担っているということですが、きょうから輸出にあたり、当局の許可が必要になります。
規制の理由については「国家の安全と利益を守るため」としていますが、EU=ヨーロッパ連合が域内に輸入される中国製の電気自動車に対して、中国当局が不当な補助金を支出していないか調査を始めたことへの対抗措置との指摘もあります。
中国商務省は、今回の規制について「いかなる特定の国や地域も対象としていない」としていますが、今後、日本企業にも影響が出る可能性もあります。
中国は8月から半導体の材料となるゲルマニウムとガリウムの関連製品の輸出規制も開始していて、中国が圧倒的シェアを占める原材料を武器にして、欧米からの規制に対抗する姿勢を鮮明にしています。
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