冬になり北海道内で後を絶たないタイヤの脱輪事故。なぜ脱輪事故は起きるのか?その意外な理由が分かりました。
5日小樽市の国道で、大型トラックの後ろのタイヤ2本が外れ前から来た別のトラックに衝突。先月には札幌市西区で軽乗用車から外れたタイヤが4歳の女の子に衝突し、いまも意識不明の重体となっています。
JAFが札幌近郊のタイヤの脱輪事故で出動した件数を見ると、11月ごろから増え始め、12月から2月の雪の季節が多いことが分かります。なぜ冬に脱輪事故が増えるのか?実は、タイヤを交換する際に思わぬ落とし穴がありました。
JAF・安藤純一係長)
「一見、同じ形のホイールに見えると思うんですけど、それぞれナットも2種類あります」。
夏タイヤのホイールにはうまくはまっていたナット。冬タイヤにも使えるように見えますが…。
JAF・安藤純一係長)
「私たちでもぱっと見ただけでも分からなかったりする。組み合わせが逆でも取り付けできるし、感触としては違和感なく取り付けできてしまう」、「ぱっと見でも分からないような細かい違いもあるので、車に自分のナットが合うかどうかは自動車販売店や修理工場など専門の方にお尋ねいただくのが間違いないかと思う」。
また、交通事故の原因を調査している専門家は、脱輪事故の「ある特徴」を指摘します。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長)
「大型車ですと、左後ろの車輪が脱落して事故になっている例が多いようです」。
交通事故鑑定士の中島さんによりますと、大型車の脱輪事故のおよそ9割が左後ろのタイヤが外れたものだと言います。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長)
「日本の場合には左側通行で道路の外側に排水するようになってますので、常に左に傾いた状態で走っています。ずっと左側の方に重みがかかった状態で走っているので、これが累積することでナットの緩みというのを誘発する可能性というのが指摘されています」、「もう1つは左折するときに、十字路であったり狭いカーブであったりということが多いところから左の後輪が曲がるときに非常に強い力を受けやすいです」。
さらに、2010年大型車についてはタイヤのナットの規格が国際基準に合わせて変更されたことも脱輪事故の増加につながっていると指摘します。
交通事故鑑定ラプター・中島博史所長)
「日本の規格だった場合には、左後輪が旋回のときにかかる力の向きに対して緩みにくい向きということで採用されたというような経緯がある。実際ここ10年間で大型車の車輪の脱落事故が増えているところをみると規格の変更というのが関係しているのではないか」。
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