アメリカ・ラスベガスの大学で男が銃を乱射して3人を殺害した事件で、亡くなった日本人の女性の同僚や親族が悲痛な胸の内を明かしました。
■大学銃乱射で日本人女性死亡
同僚がその思い出を語りました。
同僚の教員:「彼女のたくさんの才能についても忘れないでほしいです」
アメリカ・ラスベガスの大学で発生した銃乱射事件で命を奪われた武丸直子さん(69)についてです。武丸さんはネバダ大学ラスベガス校で20年間にわたり、准教授として日本語や日本文化を教えていたといいます。
同僚の教員:「ナオコは三拍子そろったアーティストでもありました。プロのコンサートピアニストでした。美しい刺繍(ししゅう)をし、独自のデザインを生み出していました。クリスマスの季節になると必ず手作りのチョコレートを持ってきてくれました」
岡山県に住む武丸さんの弟によると、武丸さんはアメリカの大学で働く夢を持っていたものの安定した職を得られず、何度も日本とアメリカを行き来していたといいます。
しかし、その夢は銃弾によってたたれました。拳銃を手にした男が大学に侵入したのは6日の午前11時半ごろ。大勢の学生が校内にいる時間でした。
■学生と警察が…緊迫のやりとり
警察官:「全員、私が言うことを聞いてくれ。ドアを開けたままにして、部屋の中にとどまってくれ。すべて開けたままにして中にいて。分かった?」
学生:「分かりました」
警察官:「私が見張っているから中にいて、ドアを開けておくように」
そして正午前、駆け付けた警察官との間で銃撃戦となり、容疑者はその場で死亡しました。
しかし、そのわずかな間に武丸さんを含む3人の教員が命を奪われました。
■なぜ凶行に?「標的リスト」所持
保安官:「容疑者は67歳のアンソニー・ポリトだと特定されました」
容疑者はネバダ州に住む元大学教員。地元メディアによると、去年6月まで別の私立大学で教鞭(きょうべん)を執っていたと言います。
保安官:「我々は、彼がネバダ州内のいくつかの高等教育機関の仕事に何度も応募し、毎回断られていたことを把握しています」
さらに事件の直前に、ある行動を取っていました。
保安官:「捜査員によれば、容疑者は事件前に郵便局を訪れ、全米各地の様々な大学関係者宛てに差出人住所のない手紙を22通送っていました」
容疑者は「標的リスト」を持っていましたが、死亡した3人の名前はそこには乗っていなかったということです。
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