戦闘が再開されたガザ地区でイスラエル軍は、多くの避難民が押し寄せる「南部」に地上侵攻を始めたことを明らかにしました。こうした中、イスラエルから釈放された17歳のパレスチナ人の少年が取材に応じ、裁判なき“拘束”の実態を明らかにしました。
ガザの空には、黒煙が立ち上り、砲撃の音が響き渡りました。
病院には、イスラエル軍の攻撃による負傷者が次々と運び込まれてきます。ベッドが不足していたため、スタッフは床で治療していました。
女性
「破壊はもう十分。戦争を止めて!戦争を止めて!戦争を止めて!」
攻撃を受けたガザ北部の難民キャンプでは…
子どもたち
「お父さんが殺された」
「お父さんはどこにいるの?」
「倉庫の中に…」
親が犠牲となった子どもたちは、悲しみにくれました。
子ども
「お父さんと兄弟が死んでしまった」
ハマスとの戦闘を再開したイスラエル軍。ガザ南部について、地上侵攻を始めたことを明らかにしました。
イスラエル軍 ハガリ報道官
「我々はガザ北部で彼らを追った。今、ガザ南部でもハマスを追っている」
イスラエル軍の攻撃で瓦礫と化した南部の町。人々は、ただその光景を眺めることしかできませんでした。
中東メディアのアルジャジーラは3日までの24時間で、700人以上が死亡したと伝えています。南部は、侵攻が始まった北部から逃れてきた人々で溢れているとされ、行き場を失う市民がさらに増えるのは必至です。
子ども
「怖くはないよ。生きたいんだ。僕たちはどこに行くことになるんだろう」
イスラエル軍をめぐっては、パレスチナ人の拘束の手法に批判の声があがっています。
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸に住む17歳のアフメッドさん。イスラエル軍とハマスによる戦闘停止の期間中に釈放された1人です。イスラエル側に拘束されたのは去年6月でした。
イスラエル側に拘束されていた アフメッドさん(17)
「夜、寝ているとイスラエル兵が突然やってきました。兵士が僕の頭に銃を突きつけたので、僕は両手を上げました。『イスラエル人に向かって石を投げただろう。目撃者がいるんだぞ』と言われたのです」
投石について身に覚えはなかったそうですが抵抗する術はなく、そのまま連行。拘束の根拠も示されず、裁判を求めても聞き入れられないまま17か月も刑務所に収容されたといいます。
なぜこんなことが起こるのでしょうか。
ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人には、イスラエル軍の司法制度が適用される場合があります。
刑事手続きを踏まないまま収監する「行政拘禁」が行われ、事実上、無期限の収容が可能となってしまうというのです。
アメリカ・CNNは先月29日までに釈放されたパレスチナ人180人のうち約7割は、この「行政拘禁」で収容されたと報じています。
一方で、ハマスに拘束されていたイスラエル側の人々については、12歳の少年がガザに着くと暴行を受け、泣くたびに武器で脅されていたなどの状況が親族の話から明らかになってきています。
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