禁断の兵器・桜花(おうか)は爆弾に乗って敵に体当たりする特攻兵器。「人間ロケット」や「人間爆弾」とも呼ばれた桜花は、太平洋戦争末期に戦局が悪化し考え出されたもので、60人の戦友を見送った男性は「俺もそのうち逝くからな…」と語りました。長さ6メートルほどの機体に着陸するためのタイヤはなく、飛び出したら帰ってくることはありません。桜花に乗っていたのは、10代から20代の若者です。
【2020.8.10 放送】
00:00 イントロ 撃ち落とされる特攻機。
00:16 元特攻隊員「特攻隊は最高の栄誉」
00:31 元特攻隊員「若者が特攻で人々を守るため立ちはだかるのは当然」
00:47 元特攻隊員「棺おけに入る練習や毎晩」
01:01 特攻とは、必ず死んでしまうと言う必死の攻撃。多くの若者が特攻で亡くなった。
01:18 75年前、戦友(若者)たちを見送った人の思い。
01:45 2019年・岐阜県可児市でおじいちゃん、飯田一さん(94)と出会った。
02:00 飯田さんは、15歳で海軍航空隊・予科練に入隊。
02:13 当時、少年たちは大空に憧れ、飯田さんもそのひとり。
02:33 でも現実は、憧れとはほど遠く、毎日、木の棒で叩かれました。
02:55 飯田さんが入隊した土浦海軍航空隊には、当時、15歳から17歳の少年が訓練を受けていました。
03:13 予科練を卒業した飯田さんは、一式陸上攻撃機の乗組員になりました。
03:22 一式陸攻は、人間ロケット『桜花』を吊り下げて飛んでいました。
03:31 「アレ(桜花)は、使うべきじゃ無かった。」
03:40 『桜花』約1,2トンの爆薬を積んで敵艦に体当たりするための小型機。
03:52 桜花は、敵艦に飛び込むことが目的の特攻兵器。帰還して着陸するためのタイヤはありません。
04:04 桜花のパイロットが、特攻する時の表情が75年以上たっても忘れられないという飯田さん。
04:27 桜花は、わずか10秒ほどで燃料は燃え尽きるため、敵艦に接近してから切り離され、搭乗員もろとも爆発します。
04:53 桜花の搭乗員をはじめ、60人あまりの戦友を見送った飯田さんは、台湾で終戦を迎えました。
05:12 当初、約2万4千人いた予科練出身者は、約5000人になりました。
05:23 2020年8月、新型コロナのため飯田さんに面会できませんが、メッセージをくださいました。
05:34 飯田さん「勝っても負けても戦争というものは得るものがないです」
05:52 多くの若者が命を落とした戦争がありました。
06:06 飯田さん「若くして散っていった戦友のことが、生涯忘れることができません」
06:40 エンド
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