自民党の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、東京地検特捜部は、安倍派の衆議院議員の池田佳隆容疑者と政策担当秘書の柿沼和宏容疑者が、政治資金収支報告書にうその記載をしていたとして、政治資金規正法違反の疑いで逮捕しました。一連の裏金事件で逮捕者が出るのは初めてです。池田容疑者は会計責任者である柿沼容疑者と共謀し、2022年までの5年間に安倍派の政治団体「清和政策研究会」からキックバックされた、合わせて4,826万円について、自身が代表を務める政治団体「池田黎明会」の政治資金収支報告書に収入として記載しなかった疑いがもたれています。このうち2020年には安倍派から1,378万円分のキックバックを受けていていながら、収支報告書には224円しか記載しておらず、2023年12月になって訂正していました。特捜部はすでに池田容疑者の地元事務所や議員宿舎など複数の関係先を捜索していましたが、池田容疑者らが証拠などを隠滅する具体的なおそれがあるとして今回逮捕に踏み切りました。特捜部は池田容疑者らの認否を明らかにしていません。今回の逮捕を受けて自民党は池田容疑者の除名処分を決定しました。事件を受け安倍派は、「現在行われている捜査に引き続き真摯に協力し、一日も早く政治への信頼を取り戻すべく、果たすべきことをしっかり果たしていく」とコメントしています。
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